私たちは3月11日のシンポジウム以来、がれきの広域処理についての学習や調査を重ね、さまざまな問題点を発見してきました。岩手県、宮城県の見直しによってがれきの量が大幅に減ったにもかかわらず、東京都は依然として受け入れの姿勢を崩そうとしていません。  

この度、「監査請求」という新たな動きを起こしたことを機会に会の名称を改め、請求の内容をみなさまにお知らせします。

都へ監査請求をしました    2012/6/18

広域処理への一連の都の関わり方の違法性を訴え支出の返還を求めています

2012年6月18日、東京都の行なっている広域処理の以下の違法性を訴え、都知事に必要な措置を求め住民監査請求の手続きを行いました。

 

 1.都が処理の事務を行なうのは地方自治法に反し、違法!

  

宮城県・岩手県から民間である東京都環境整備公社(以下公社)が処理を受託しましたが、実際には東京都が事務処理の一部(説明会実施、業者公募・選定、職員の派遣など)を行なっています。都が行なうためには、地方自治法252条の14により議決が必要です。東京都が行なった被災地からの災害廃棄物受け入れに関わる一切の事務に係る費用は無効であり、東京都知事はそれを返還すべきです。

 

 2. 廃掃法に反し再々委託を伴う契約・処理は、違法!

 
再委託は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第7条の14で禁止されていましたが、平成23年7月5日「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令」により認められました。しかし、受託した公社は、廃棄物を処理能力の不十分な複数の事業者に再委託し、東電子会社東京臨海リサイクルパワーに再々委託して溶融処理しています。廃掃法上違法な再々委託を前提とした公社と民間業者の契約は無効であり、違法な手続きに基づく処理は無効であり、根拠なき公社の支出とそれを可能にした東京都の貸付金は返還すべきです。
 

 3. 議決なき民間から公共団体への処理委託は、違法!


東京二十三区清掃一部事務組合(以下一組)に対し、民間事業者である公社から処理委託が行われています。しかし、地方公共団体である一組が被災地の災害廃棄物処理を受託するためには、地方自治法第252条の14により、宮城県、一組双方の議決が必要です。議決を欠いた処理委託契約は無効であり、違法な手続きに基づく処理は無効であり、根拠なき公社の支出とそれを可能にした東京都の貸付金は返還すべきです。
 

311シンポジウム後、行政の手続きに則った形で広域処理の差し止めを求められないか、調査をしてまいりました。

私たちが調査する中で見たものは、他の入札に比して異常に高値の処理費用や、決まるスピードの異常な速さ、コスト意識のなさ、出てくるはずのない都の関与、逃げとして多用されているかのような”処理”という言葉など不自然なものでした。

 

国の一声、都知事の一声で深い検討をしないままに行われた、中央集権的な今回の広域処理。議会での議決…民主的な話し合いを逃れたために、大事なことがたくさん抜け落ちているのではないでしょうか?

 

長期的な視点-マスタープラン、資金配分

被災地の声に耳を傾け、支援地の状況に応じた検討・実施

専門家を交え市民の立場から安全な処理を考えること

輸送や処理の委託先の適切な選定(安全・コスト)


おそらく議決の場を持ち、話し合えれば、もっと大事な視点が出てくることでしょう。
廃棄物処理は被災地の復興の礎です。

仮に民主的な合意形成なしに行ない、経済主導で広域処理が行なわれ続け、結果として地元主導で行われる産業復興、雇用創出、まちづくりといった被災地の生活復興にお金がかけられないのならば不本意です。

処理費用は、全額国負担と言われていますが、5%は被災自治体が起債(=自治体が行う借金)です。平成23年、24年度は国が100%補助しますが、25年度以降は不透明です。輸送費が高くなればなるほど、被災地の財政が悪化する可能性があるのです。

 

私たちは、行政上の正式な手続きである住民監査請求に則り、違法性という点から都に問題を投げかけました。同じようなケースを抱えていらっしゃる、他の地域の皆様の参考になれば幸いです。

都に提出した申請書類および添付資料です。

住民監査請求 提出書類
20120618_tokyo_sochiseikyu.pdf
PDFファイル 115.0 KB
外部監査請求理由
個別外部監査に基づく監査理由.pdf
PDFファイル 37.0 KB

 

※提出書類に添付した根拠となる資料は膨大なため、資料ダウンロードコーナーからご利用ください。